TBS放送センター(ビッグハット)

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渋谷スクランブルスクエアから見た赤坂方面のビル群です。
TBS放送センター(ビッグハット)は高さが95m、
国際新赤坂ビル東館は最高高さが99.75m(鉄塔含む高さ139.3m)ということです。
でもこうして見るとTBS放送センターのほうが高く見えます。
建っている場所によるものなのか、それとも高さが間違いなのか。
そもそもTBS放送センターの「高さ」が最高なのか軒高なのか不明です。
また赤坂は地名が示すように起伏が多い土地なので場所によって標高がかなり異なります。
気になったのでちょっとTBS放送センターについて調べてみました。
「新建築」(新建築社)1995年2月号によるとTBS放送センターは
  最高高:95.156m、軒高:94.306m
一方、「近代建築」(近代建築社)1994年12月号では
  最高高:103.614m、軒高:95.156m
となっていて、最高高さは100mを超えています。
両誌に同じ物件が掲載された場合、通常どちらも同じ数値なんですが、珍しく異なっていました。どちらが正しいのでしょう。
ただ、両誌とも結構誤表記があるので、この場合ちょっとどちらが正しいか分かりかねます。
そこで、他の資料をあさってみました。
「BE建築設備」(建築設備綜合協会)1994年10月号と「建築設備士」(建築設備技術者協会)1994年8月号を確認したところ、両誌とも数値付きの立面図が載っていました。
その図によると地上20階/地下2階建ての1階床面部分である海抜13mから建物が95.700m(塔屋含まず)+パラボラデッキ部分14.350mで合わせて110.050mの高さがあるようです。
となると建物自体の軒高・建物高さは95m程度で、近代建築にある最高高さ:103.614mは塔屋部分の高さなのかもしれません。
95.700mと95.156mの差もちょっと分かりませんが・・・、設計GLだったり、平均GLだったりするんでしょうか。
ただ、北側、現在の赤坂ザ・レジデンスが建っている地盤面が14.8mほど高いようで、そこからパラボラデッキ上端までは95.250mと記載があったので、「95m」というのはこの地盤面を基準高さにしているのかもしれません。
結局、色々値が違っていて良く分からなくなってきましたが、少なくとも1FL(海抜13m)からパラボラデッキまでは高さが100m以上あるようで、国際新赤坂ビル東館(海抜およそ10.0m※地理院地図より)に比べて高く見えるのも納得です。
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ちなみに愛称「ビッグハット」の由来になっているパラボラデッキは直径が36mあるそうです。
ビッグですね。